インド研修報告

11月14日から24日の10日間、
デリーに3泊 ヴァラナシに3泊 カジュラホに3泊の旅でした。

インド研修には数回参加していますが、今回の旅をインド体験報告として書いてみたいと思います。
今回のインド研修の旅は、これまでとは違ってただ淡々と旅を続けたような気がします。

これまでは何か感じたような気がしたり、感情がこみ上げてきたりして、瞑想の旅にしては、実に騒がしいというか、賑やかな旅をしてきたと思います。

帰国2日前くらい前だったでしょうか。
金井先生に、前回と比べて今回は何も感じられない普通の旅をしているような気がしますけど、どうしてでしょうか、と質問しましたが、先生は何もお答えになりませんでした。

しばらくして、もしかしたら、これまでの私は感じるということを求めたり、特別な何かがあることを期待して旅をしていたのではないだろうか、だから何も感じない旅、物足りない旅、と思っているのではと気付き、先生にお聞きしてみましたら、そうですと,うなずかれました。

この時に初めてこれまではインド旅行中にも求め、瞑想にも求めることをしてきたのではと気付きました。
求めていたことを知った時に、以外に冷静に受け入れることができたのですが同時に、ここに存在するだけ、ここに在る、ということの意味がわかったような気がしました。

バァラナシにて

上の写真はボートの上から撮ったガンジス河の岸辺の風景です。左はマハラジャの建てた建物です。

ガンジス河で会員全員がボートに乗っている時に先生の講話がありました。
「眠っている人を起こすことはできるけど、眠ったふりをしている人は起こせない」というお話は、瞑想を続けながらも、どこかに眠ったふりをしている自分がいることを認めざるをえませんでした。

ガンジス河で沐浴し、その水を飲み、祈り、そこで焼かれることで
輪廻からの解脱を得ようとしているインドの人達、瞑想をして本来の自分にもどろうとしている私達・・・・・沐浴の風景を見ながらぼんやりと考えていました。

カジュラホにて

 

上の写真の左はカジュラホの寺院カーリー神があります。
中央は寺院の壁面にあるミトナ像  右は金井先生の著書「ガネーシャの知恵」に出てくるガネーシャ像です。
カジュラホでは大変驚いたことがありました。

もう何回も来ているカジュラホの寺院の女神像(カーリー神)のお顔がこれまでとは全く違ったお顔に見えたことでした。目鼻立ちがはっきりとして、女性らしい、まるで生きているかのような美しい、微笑み話しかけられているようなお顔に見え、私の目がおかしくなってしまったのではなかろうかと思った程でした。確かめるように何回も寺院に足を運びお顔を見続けました

カジュラホテルロビーでの体験
朝だったと思うのですが、金井先生がホテルロビーで皆を集めて何か説明をなさっている時でした。
突然周りがシーンと静かになり、音が何も聞こえなくなりました。

周りにいた人は誰もみえなくなり、金井先生の姿だけがみえ、何か話していらしゃるけど声は聞こえず口が動いているのだけがわかりました。

この人は強い人なんだ、なんて強い人だろう、
立派な身なりでもないし(先生の服装は綿のシャツに綿のズボンでした)、
体格も小柄な人なのに、何人にも侵されることのない、
揺らぐことのない強い人、想いから離れている人はこんなにも強い、
世界で一番強い人だろう、
私が弱いのは自分で作った想い故なんだ、
と思っていました。

どれくらいの時間そのような状態が続いていたのか全く覚えていません。周りの音がいつ聞こえ出したのかも覚えていません。

このような体験は初めてだったので、私の自我の強さから体験を受け入れるのに時間がかかったのですが、私にとってはとても大事な貴重な体験でした。

マイナスの想いから離れた方がいいとわかっていても、
考え続けてしまい、最近、想いから離れることができにくくなっていたので、
心を開き、想いから離れ、自分を観るということの基本の大切さと、
瞑想をして本来の自分に戻る、ということを、体験によってあらためて知らされたような気がします。

今回の旅では、何回も瞑想の旅をさせてくださった金井先生に感謝をせずにはいられませんでした。

これまでは自分のことばかりに意識がいき、先生のご苦労を考える余裕もなかったのですが、私達が観光している間にも、絶えず行く先々のホテル、旅行社等に連絡をしたり、事故のないように常に参加者に意識を向けてくださっている先生のたいへんさに、やっと気付くことができ申し訳ない気持ちと感謝で一杯になりました。

これからもご指導いただきながら、皆さんと共に瞑想の道を歩き続けたいと思います。